カンボジア文化センタークメールサマキ協会へ資金援助(労務問題等相談会)
今年度のアジア福祉教育財団の難民コミュニティ団体に対する資金援助事業として、(一社)カンボジア文化センタークメールサマキ協会(代表:成瀬可顕氏)の実施する労務問題等相談会事業に助成を決定しました。この事業は神奈川県愛川町にあるクメールサマキ協会の事務所にて開催され、日本に在住するカンボジア人、技能実習生の方が、日本生活する上での困り事や心配事を母国語で相談し、専門家が通訳を交えて対応します。8月、11月、来年2月の年3回の実施予定で、今回は8月25日の労務問題等相談会を視察しました。
会場には愛川町在住者をはじめ栃木、茨城、遠くは大阪より37名の方々が集まり、特定社会保険労務士※の及川氏他4名の社会保険労務士の方々が対応されました。最初に及川氏より3年以内に現行の技能実習制度が廃止され、育成就労制度の創設と特定技能制度の改正が施行されることにについて説明があり、その後悩み事や困っている事など13名から相談を受けました。相談内容は、職場でのいじめやトラブル、低賃金就労、日本語能力検定取得などがあり、当事者は、会社に相談しても対応してくれないので、何処に相談したら良いかわからず精神的に参っている様子で、社労士に具体的な対応策のアドバイスを受けていました。この相談会は同胞が集まり、母国語で安心して相談出来るため、心の支えにもなっています。
※特定社会保険労務士
労使間における労働関係の紛争において、当事者の相談に応じ、紛争解決手続、和解交渉など裁判外紛争解決手続制度に則った代理業務に従事することを認められた社会保険労務士
特定社会保険労務士の及川氏より育成就労制度についてのレクチャーを受ける
会場の様子
カンボジア文化センタークメールサマキ協会のある神奈川県愛川町ってどんな町?
愛川町は神奈川県の県央北部に位置し、山々に囲まれ中津川と相模川の清流が流れる豊かな自然に恵まれた地域です。神奈川県愛甲郡愛川町は、神奈川県内陸工業団地が近いこともあり外国人比率の高さで神奈川県トップとなっています。愛川町の人口は3万9570人(2023年4月1日現在)で、そのうち外国人住民が3220人、外国人住民比率8%を占めていて「12人に1人が外国人」です。
愛川町には、ペルー、ブラジル、ベトナム、フィリピン、カンボジア、中国etc. の方々が共生しています。
愛川町では多文化共生に向けて様々な取り組みを行っているようです。