アジア福祉教育財団は、ベトナム戦争の惨禍に心を痛めた先人たちによって1969年12月に創設されました。その後、ベトナム戦争の終結に前後して発生したインドシナ難民(ベトナム・ラオス・カンボジアからの難民の総称)の定住を進める日本政府からの委託事業を実施すべく、財団内に難民事業本部(以下、RHQ)を設置しました。インドシナ難民の受入れは、2006年3月末に終了しましたが、日本政府は、1982年からは条約難民、2010年からは第三国定住難民、更に2024年からは補完的保護対象者の受入れを開始し、RHQは、初動的な支援の受託機関として定住支援プログラム(日本語研修や生活情報ガイダンス等)を実施するとともに、生活の相談に対応しています。
その一方で、当財団では独自事業として、日本に定住した12,000人を超える難民定住者(以下、定住者)の活躍を称え、定住者に就業の場を提供する雇用主、そして民間支援団体等の功績を表彰する「日本定住難民とのつどい」の開催や、アジア諸国の福祉関係者を日本に招聘して、福祉分野での相互理解を深めることを目的とした招聘事業を行っています。
その一方で、当財団では独自事業として、日本に定住した12,000人を超える難民定住者(以下、定住者)の活躍を称え、定住者に就業の場を提供する雇用主、そして民間支援団体等の功績を表彰する「日本定住難民とのつどい」の開催や、アジア諸国の福祉関係者を日本に招聘して、福祉分野での相互理解を深めることを目的とした招聘事業を行っています。
また、上記の各事業に加えて、当財団ではベトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマーからの難民のコミュニティや彼らを支援する日本国内の支援団体等と連携して、世代を重ねて日本で生活する定住者の方々の日本社会への包摂を支援するよう、新たな事業も展開しています。
その新たな事業として、難民コミュニティに対し、福祉及び教育の分野における課題等の解決や日本社会への参加を促すことを目的とした活動への資金の援助や、第三国定住難民の児童、生徒を対象とする補習教室の運営を進める民間支援団体による活動を援助しています。
また、難民受入れを開始して40余年が経過し、定住者等が日本社会で生活する上で直面する諸問題の紹介とそれらに対する解決策を発信する機会として「難民定住者との意見交換会」、「プレゼンテーション・コンテスト」等を日本政府関係者、定住先の自治体、民間支援団体、国際機関等の参加を得て実施しています。
当財団は、今後も定住者等がそれぞれの定住先の地で、地域社会の構成員として活躍出来るよう微力ではありますが、伴走を続けてゆきたいと考えています。
公益財団法人 アジア福祉教育財団
理事長 藤原 正寛